楽器間の関係は、曲によってほとんどユニゾンのものもあれば(歌がある場合はその方が良いことも多い)、器楽的要素が強い曲では各楽器が複雑にからみ合うよう作られているものが多い(特に三味線と箏)。これはきわめて精緻に作られた合奏音楽と言え、雅楽の管絃やガムランなどと共に、西洋音楽のポリフォニー(多音性)とは異なるヘテロフォニー(異音性)の端的な例として挙げることができる。また例えば地歌のある曲でも、流派によって違う箏の手、胡弓の手、尺八の手がつけられていることが多く、それもユニゾンに近いものから多音的なものまで、流派によっても傾向が異なっている。西洋音楽で言えば弦楽四重奏の各パートが緊密な重層的構造を成していて、絶対的に固定され一パートでも欠かせないのと違い、三曲合奏は本来独奏曲に後から他のパートを付けたものであり、どちらかと言えば流動的、並列的、装飾的であって、その編成にはバロック音楽のように自由さがあり、三という数にこだわらず、たとえば三味線と尺八だけ、箏と胡弓だけ、三味線と箏、あるいは三味線の本手と替手だけといった編成での演奏も行なわれるし、独奏や四種の楽器での合奏すら可能である(ただしそれらのような場合は三曲合奏とは言わない)。
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あるいは三曲合奏の中に箏、または三味線の替手や地を加えたり(つまり4パート以上の編成)することも珍しくない。それぞれの編成に面白みがあり、また流派によって後で付けられたパートの旋律が違っていたりするので、同一曲でも様々な編成の演奏を楽しむことができる。このような融通性が特徴と言える。ただ、幕末になるほど、特に光崎、幾山、吉沢の各検校らの作品の多くは2~3パートが一人で作られており、各パート間の関連が緊密になる傾向がある。